俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
……ひょっとして、椎名さんの他の誰でもないお客様って、弓削先生のことだった?
いや、俺にとってもまさかの来客だけど。
「おじさまぁー!かけるん!かけるん連れてきたぁー!」
「み、路夏のおじさま!……し、椎名です!路夏、さんとはお付き合いをさせて頂いて……」
椎名さんの背筋がピーンと伸びている。
まるで、親とご対面のよう。……伯父さんだけど。
「うーん、かけるん。初めまして。…じゃ、行こうか」
弓削先生は、可愛い姪っ子の純潔(ではないらしいが…)を奪った野郎を目の前にしてもニコニコと笑みを崩さない。
いや、この人種は腹の中で何を考えているかわからない。
その証拠に、なずなが微妙な表情をしている。
椎名さん、人身売買や改造人間にされないように気を付けて。脳波検査は許しても。
「じゃあなずぽ、またなー!かけるんとおじさま案内してくるわー!……伶士殿、ハブアグッタイム!」
そうして、怒涛のみっちょは右に椎名さん、左におじさまの弓削先生、両手に花状態で俺たちの下を去った。
みっちょいなくなったら、ホント静かだわ。