俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
……だが、来客ラッシュはこれで終わりではない。さすが、学校祭一般公開。
まさかのまさかで、みっちょ以上の怒涛の来客があるのは間もなく。
「ったく、弓削先生もみっちょに固執しすぎだなー?魔術や異世界研究とみっちょしかないだろあの人」
そして「戻るか」と声をかけられ、俺たちは再びそれぞれの教室がある方向へと歩き出す。の、だが。
(……ん?)
背後の方から、ザワザワとしたざわめきで異変を感じたのは言うまでもない。
「きゃっ!……嘘っ!」
「おわっ!」
生徒たちが次々と悲鳴をあげるのを耳にして、また立ち止まってしまったのだ。
え?何なに?
次々と沸き上がるざわめきにつられて後ろを振り返るが。
悲鳴をあげたくなる意味がわかった。
「わんわんっ!」
そこには、人間様の廊下のど真ん中を。
一直線に猛ダッシュしてくる……犬?!
「……え?!犬?犬?!校内に、何で?!」
「何で犬が学校に入ってきてんだ!」
「わんわんっ!」
廊下は騒然としていた。