俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
そう言って、その場を自分の尾を追いかけ回すようにぐるぐると回り出す。
その回転、御乱心っぽいわ。
というか。
ぽめと豹牙。聖獣と神様。
なぜ、高校の学校祭に……!
「お、おいっ!ぽめ、ここはケモノ立入禁止だって!天界のようにフリーダムじゃねえ!……豹牙ぁぁっ!」
犬が高校の廊下を猛ダッシュするという、この騒動には、なずなも慌てている。
ケモノ立入禁止…。まあ、こんな可愛い見てくれでも一応ケモノだわな。
そして、怒鳴られた豹牙もようやく追いついて、俺たちの前に姿を現した。
「いやーごめんごめん。ぽめ、肉の匂いしたから興奮しちゃってさー」
「ったく、ホントに来るとわ…」
「祭りだろ?祭り!ヒャッハー!」
祭りっちゃ祭りだけど…一般客が大興奮するほどの規模じゃないぞ、正直。
ヒャッハー言うほどの祭りではない…!
って、え?!来る予定だったワケ?!神様と聖獣が学校祭に来るなんて、聞いてないんですけど!
……だが、お客は二人だけではなかった。
「ちょと豹牙ぁー。浮かれて走って置いてかないでよー」
「あ、なずなサンに伶士クン。ここにいまシタかー」