俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
そんなわけで。
神様二人と犬、それに役に立たなさそうな大人を同伴することになってしまった。
「じゃあ、テキトーにそこら辺回っといてくれ」なんて、軽く言えないのは何故か。
こいつらから目を離しちゃいけないと思っちゃうのは何故か!
「なずなのドレスかわいい。あまり見ないカタチだね」
玲於奈の腕にぶら下がったままの神様こと、沙那ちゃんはやはり女の子なのか、なずなのチャイナドレスに興味を惹かれたようだ。
「ドンキで千円だった。学祭終わったら迦楼羅沙那王にやるよ」
「おー!やったぁー」
「……ところで、なずな!美味いもん!美味いもん食わせてくれい!」
「私もたぴおかー」
「わんわん!」
ちっ!吠えるな、ぽめ!おまえが吠える度に注目を浴びるだろが!
そんなぽめは《肉肉肉!》と言っている。やはりそこは犬か。
どっかの誰かと同じ?
「ちょと気になる知らない食べ物が書いてあったのである!……どれどれ、えーっと」
豹牙はぽめを腕に抱いたまま、学祭のパンフレットを開く。正面で貰ってきたのだろう。
その瞳はキラキラと輝いていて、取り敢えず浮かれているようだ…。