俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
…だが、首を傾げたくなる案件は、それだけではない。
(……)
先程から、どうしても気になってしまうことが、ひとつ。
チラッと後ろを振り返る。
「ねぇー玲於奈ぁー。あそこ。『くれーぷ』って何」
「おや、沙那ちゃんクレープ知りませんか。小麦粉や牛乳やバターを混ぜた液体を丸く薄焼きにして、果物やクリームをそれで包んだお菓子デス。見た目は可愛いデスヨ」
「へぇー。美味しいの?後で買ってー?たぴおかもね」
「ワカリマシタ」
タピオカ?どこで知った。
……玲於奈は至って通常運転だが、沙那ちゃんはその玲於奈の腕にしがみついて離さない。こてんと顔を寄せている。
腕を組んで歩いている二人。
カップル……いや、明らかな年齢差といい、パパ活中かキャバクラの同伴だ。
え?何で神様とイチャイチャしてんの?
何で?
……と、面と向かって聞くことは出来ず。
二人の関係にモヤモヤしたまま、いろんな憶測が脳内に飛び交う。
カップル?ダボダボの服を着た冴えない男が、若い女にカモにされている場面だろう。どう見ても。
神童とガーディアン、恋仲ってアリなの?!