俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
……しかし、ハッと我に返る。
客引きのようにこのまま、この神様と犬らを教室の中に入れてみろ。
絶対、ザワザワするぞ?
申し訳ないが、そんな対応能力、俺持ってない。
犬はもちろん、中に入れてはいけない。食品扱ってるし。
しかし、犬含め、ヤツらを中に入れてはいけない。みんなの前に姿を晒してはいけない…!
「ち、ちょっとここで待ってて。肉巻きおにぎり持ってくるから」
「うぉぉ!頼むぜ伶士殿!ヒャッハー!」
「なずな来るまでここから動くなよ」
豹牙は『肉巻きおにぎり』という言葉だけで、もう興奮して雄叫びをあげていた。
そんなヤツらを廊下に置いて、単身店内に入る。
中は、猫耳つけた接客要員のクラスメイトとお客さんがちらほらいた。
猫耳姿の美森が、戻ってきた俺に気付いてやってくる。
「おっ、伶士戻ってきたー。そろそろ交代の時間だから行っていいよー?」
「あ、うん。それと、肉巻きおにぎり四つ」
「えっ。四つも食べるの?」
「知り合い来てるんだ」
「知り合い?」