俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
なずなが素麺?似合わねえな。
なんて思いながらも、一切食べられなかったという状況を脱したと思うと安心する。
こってりとした肉をがっつくにはまだ程遠いか。
目に見える回復を喜ばしく思い、愛しい彼女の素麺をすする姿を見つめていたが。
そのお隣は、何だか騒がしい。
「うまー!うまー!……何?この細いうどんわ!つるつるって喉越しサイコー!何これ何これ!…うまー!」
そんなにうまー連発して、隣の誰かが肉食って復活したかと思ったぞ。
なずなとは違って、素麺ずるずる爆食いしてるのは、神様の豹牙だ。
ぶっかけ素麺、瞬時に平らげて「おかわりー!」と叫んだのち、興奮気味になずなに話し掛ける。
「おい、なずな!この細いうどんみてえな、つるつるした食べ物何よ!天界にはないぞ?!初めて食ったぞ?うまー!だろ!」
「それはうどんじゃないよ。素麺だよ。季節の食べ物。うどんとは原材料は同じで、作り方違うだけ」
「マジか!神威に聞いてみる!……そうめん?作るぞぉぉぉ!」
「天界に戻って夜叉王に聞いてみなよ。うどんあるなら絶対作ってるよ」
「マジか!ワァーオ!」