俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
だが、美森は急に無言になる。
目を見開きながら、気持ち俺の向こうを見ているようだった。
「知り合いって、後ろの人たち?」
「……えっ!」
俺の後方を指差す美森に、慌てて後ろを振り返ったとき。
俺は、愕然とする。
あれだけ念を押したのに…!
「小さくて可愛い店だねー?」
「豹牙クン、沙那ちゃん、順番に並ぶんデスヨ。人間界では八部衆のゆかりの者であろうが身分関係ないデスヨ」
「うおぉぉ!ファンシー!…肉巻きおにぎりいぃっ!」
「わん!」
背後には、俺のお願いも無視してちゃっかり後に続いてきてしまったと思われる御一行がいた。
しまいには、ぽめ、吠えてしまう。
入ってきた……うおぉぉぉっ!吠えた!
今の訳《おつかれ人間たち!》……うおおぉっ!お疲れじゃねぇ!上から目線か!
「ち、ちょっと!待ってろって……」
「ん?何か言った?」
聞いてない!……やはり!
そして、とうとう俺の恐れていた展開になってしまうのだった。
「わん?……え?犬?」