俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

「……あ、豹牙!何でここでぽめに食わすんだよ!」

ようやくなずなが事態に気付いた。遅いぞ、おまえ。

だが、当の本人はなずなの狼狽が理解出来ない様子で。

「え?ダメか?」

キョトンとしている…。

「だ、ダメだっつーの!ケモノ立入禁止区域だぞここは!ぽめの存在隠せよぉぉ!さっきもやらかしてんだろがぁぁ!」

「え?何で?何を?」

「何をって…!」

なずな、きっと無理だぞこいつ。

異世界の常識相違云々の前に、豹牙にとってぽめは犬ではない。兄弟家族なのだ。

犬じゃねぇ。兄弟だ。

そんな言い分から、ぽめが犬であるという認識が全くない。人間界にもよくいる、親バカならぬ飼い主バカなのだ…!いや、主人様バカ?



そこで、ぽめはまた「わん!」と吠える。

またまた口の米が飛び散った。

その様子はもう悍ましいものでしかない。





なずな、カタイこというな!

たのしくくおうぜ!




……うおぉぉ!この変な空気の原因、おまえだよ!

怒るなずなを宥めて諭しているポジションの発言を吐いてるが、事の発端間違いなくおまえ!

犬コロである、おまえ!

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