俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

ぽめがエプロンからずり落ちないよう、抱えているため前屈みになってる上に、両手塞がってるのでうまくバランスが取れない。

猫耳にエプロン姿の上、前屈みでガニ股。

そんな不審者のような今の俺は恐らく、奇妙な走りを見せているに違いない。


……何のコントだ、これわ!



そして、歪な体勢のままガニ股で階段を降りる羽目に。

だが、そこで行く手に立ちはだかる者登場。




「おー、伶士。ちょうどよかった。遊びに行かねー?」

「わわっ!……瞳真くん!」



目の前には、真剣を持った鎧姿の戦国武将。

……いえいえ、紙で作った剣を持つ、戦国武将にコスプレした瞳真くんに出会ってしまった。汗臭そうな鎧づくめというよかは、ゲームキャラのイケメン武将といったところだ。

そして、俺自身がついつい立ち止まってしまったのも、運の尽きだったりする。



「伶士、ヒマだから遊ぶぞー。あっちぃわ、これー」

「……いやいや。その鎧着てるってことは、クラスの仕事中でしょ。お、俺、急いでるから」

「クラス?いーんだあんなの。何なら伶士がこの鎧着る?あっついぞ、これ。サウナみてぇ。……っつーか、おまえ、腹痛いの?」

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