俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

ギクっとするが「い、いや。そ、そうじゃないよ」と、冷静に避わした。



「ふーん。じゃ、遊ぶべ」

「だから、俺急いで……ち、ちょっと!」



だが、瞳真くんは俺が喋っているその最中に、紙製の剣の先で俺の腹をツンツンと突いてくる。

俺は痛くないけど…そこ、ちょうどぽめの背中あたり!



「おわっ」



瞳真くんが、声をあげるのも無理はない。

自分が何気にツンツンと突いた腹は、刺激で急にモゾモゾと動いたのだから。さすがの瞳真くんもビックリだ。



「伶士、おまえ腹に何か飼ってんの?いや、妊娠……」

「……わんっ!」

「おわっ」



何だか不届なことを言い掛けたところで、瞳真くんはまたビクッと体を震わす。

それもそのはず。刺激を与えられて勢いあまったのか知らんが、不本意にも俺のエプロンの脇からぽめがぴょこっと顔を出していた。

そして、「わん!」ともうひと吠えする。

……いいいぃっ!顔、出しちゃった!

こらああぁぁ!ケモノおおぉぉっ!





おおぉぉ!ものほんのせんごくぶしょうだ!

おらとあそんでくれぃ!





……本物じゃねえし!
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