俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
……そんな結論に辿り着くと、今まで悩んでいたことの答えが、出たような気がした。
気が付けば、陽の高さも低くなり、学校祭の一般公開の時間も終わりを迎えようとしていた。
終了時間を迎える前に、肉巻きおにぎりが完売となったうちのクラスは、早々に片付けを始めている。
その教室の片隅で、俺はとある人に電話をかけていた。
『ーーーそうデシタカ。わざわざご報告ありがとうございマス』
低いもさっとした声が、スマホから聞こえる。
その後ろからは、複数の犬の鳴き声ももれなく漏れていた。
ドッグラン中ですか。
「いえ……単に見かけただけですよ」
『イエイエ。まさか、弓削先生が学校祭に来ていたなんて、思いもしませんデシタ。しかも、ボスが車で迎えに来てるトハ……情報ありがとうございマス』
電話の相手とは、先程の御一行の一人、玲於奈だった。
《では、何か言ってたらすぐ教えてクダサイ》
そう言われて、後にケー番を突きつけられた時のことを思い出す。
ここまで言われて、あの目撃情報を黙っているわけにはいかなかった。