俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「蓑島さんのタキシードのデザインが変わってるからおかしいと思ったんだよ!まさか、まさかこんなことになってるなんて!なに伶士を巻き込んでんだよぉぉ!」
「なずぽよが悪いんだよー?蓑ちゃんと夫婦役やること、カレピに秘密にしてるからー。付き合ってんだったら、そういうのはちゃんと言っておかないと?だから、おしおき?」
「何っ!」
今度はゆっくりと頭を動かして、俺の方を見る。
あ……目つきがヤバいぞ。
いつもの殺気を撒き散らした獣のような目つき、相当お怒りだ!
「……てめえ!伶士のくせに何秘密にしてんだよ!おまえもグルか!」
お馴染みのセリフを投げ掛けては、ターゲットを俺に変えて怒りをぶつけてくる。
秘密…?
「ち、ちょっと。最初に秘密にしてたのはそっちだろ」
「うっ……」
こっちが冷静に言い返すと、ヤツは怒りの表情そのまま黙り込む。
秘密にした後ろめたさは、やはりあるんだな?この確信犯。
すると、蓑島さんが「デッデレー♪」と歌いながら、俺たちの間に割り込んでくる。
何やら大判の白い画用紙を掲げているが……。
【ドッキリ大成功!】
おいおい。テッパン?
蓑島さん、これやりたかっただけでしょ。
「み、蓑島さんまで何なんだよ!……あああぁぁぁっ!もう!」
ドッキリ被害者となったヤツの雄叫びは、控え室の外まで響き。
ヤツは、その場に崩れ落ちましたとさ。