俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


「まあ、こんなめんどくせー肩書きはめんどくせーから、あのインチキ野郎にはピッタシだ。良しとするわ」

「……」

やはり、何年経っても、曈真くんの発言はクセが凄くてよくわからない。



「また意味不明なこと言って。……ほら、曈真くんの名前だってここにあるよ?準優勝でしょ。二連覇」

「それを言うなら伶士もまた三位だろ。二連覇」

「ひょっとして蓑島さんに負けて悔しいとか」

「んなわけあるか。ある意味負けと思っちゃいない。こんなめんどくせー不名誉な名誉」

「不名誉な名誉って……どっちなのさ」



優勝、蓑島さん。準優勝、曈真くん。三位、俺。

密かに行われていたミスコンは、昨年と同じ結果だったりする。



「しかし、なぜこの学校はこうも男子の尊厳を潰すような催しを開くんだ……」



曈真くんはその掲示板に目をやったまま、口を尖らせてブツブツと文句を言い始めた。

ミスコンの存在そのものに対する不満のようだ。



「それ、去年も言ってたよね。お祭りなんだし、命取られるわけじゃないんだからいいと思うことにしたよ、俺は。それに三位っていうモブポジションだし別にいっかな」

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