俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
校長先生の話もようやく終わり、教室に戻ろうと、陣内やクラスの男子とだらだら階段を上りきって廊下に出た。
……その時のことだった。
「わっ!……あれ?」
「ん?なずぽよ?」
俺たちと出会い頭に鉢合わせして、寸前でぶつかりそうになり。
突然俺らの前に登場しては、「うぉっ!」と声をあげて、一歩後退するなずながいた。
……危なっ!ぶつかるところだった。
「あっ、伶士……」
「おいおい。廊下は走るな。ビックリした」
と、言いながらも、ヤツの微妙な変化に気付く。
表情、気持ち焦っているような。
そして、背にはいつもの黒いリュックを背負っている。
……え?これ、急いで帰るところ?
「ど、どした?帰んの?」
「……ち、ちょっと!」
「あ、おい!」
しばらくジッと見つめられた後、咄嗟に腕を掴まれた。
そして、俺の腕を掴んだまま、引っ張ってあっちの方へと連れて行かれ、陣内らと距離を離された状態となった。
ちょっと強引なその行動、ひょっとして何かあったのか?と思えて緊張が走る。
そっち絡みの何かが。