俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
(二人を止めないと…!)
心に迷いを抱えたままで、そんな大事に手を掛けるなんて、良い結果を生む事はまず無いと思うし。
このままにしておけば、自分の過失や本音に気付いた俺自身も後悔するだろう。
それに……嫌な予感がする。
気持ち急いで、教室へと向かう。
しかし、辿り着くその前で軽く騒いでいる人物を発見してしまい、足を止めてしまった。
あれは…!
「いつ?……なず姉、いつ帰ったのー!」
「ついさっき。用事あるってさー」
二年六組の前では、何故か一年である真凛の姿があった。
慌てた様子の真凛は、教室から顔を出しているチカに詰め寄っている風だ。
「用事?用事って何?何か言ってなかった?チカパイセン!」
「えー。用事は用事としか聞いてねえよー。それより真凛、教室寄ってけー?」
「んんんー!それどころじゃないのぉぉ!」
チカが真凛を誘っている……ではない。
なずなが菩提さんと共に去ってしまったこと。
これが、何か大きな波紋を呼んでいるのでは…?
そして、嫌な予感は気のせいではなかったことを、この後知る。