俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
真凛はスマホを手に持っている。
恐らく連絡が来て、慌ててなずなの様子を見に来たんだろう。
けど、なずなはもういなかった。
そう言って、真凛は項垂れる。
それを見ていて止められなかった俺は、罪悪感でいっぱいになった。
俺が……俺がもう少し早く。
いやさっき、引き留めておけば…。
後悔はますます募る。
……だが、そんな悠長な話では済まないことをこの後知ることになる。
「伶士殿、どうしよう…!」
「どうしようって」
「なず姉、もう戻ってこられないかもしれない。いなくなっちゃうかも……死んじゃうかもしれない!」
繋いだその手を……離したくはなかった。