俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
そんなの……!
「伶士クン、まだ諦めないで下サイ!」
(……はっ!)
飛びそうになっていた意識を引き戻すように、玲於奈の声が耳に刺さって我に返る。
もさっとした前髪から覗く玲於奈の瞳は、強い意志が込められたように、鋭くなっていた。
「ボクは最後の最後まで諦めまセンよ。……伶士クン、もちろん協力してくれマスネ?」
「協力って…」
「取り敢えず、学校が終わったら真凛チャンと一緒にペンタグラムに来て下サイ。神威サンたちとも合流して、みんなで探しマス。情報交換を密にして、徹底的に」
そう言って、玲於奈は霊符で包まった魔王の血液入り試験管を、綾小路さんに返す。
「返してぇぇ!」と、弓削先生の悲痛な叫び声が響くが「事が終わったら返してあげますよ。本当は職務質問したいですけど、公務じゃないですからね……」と、綾小路さんは苦笑いして試験管を懐にしまう。
玲於奈が「アンタも一緒に来て貰いマスヨ。このクレイジーおパジャマ」と冷たく言い放っていた。
「ほら、重要参考人乗って下さい。車に」
「おパジャマってバカにされるから着替えたいなぁ」