俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
いったい、何なんだ。何なんだよ、この展開は。
なずなと話し合う間もなく、いろいろ遅かったと思いきや。
今度は、復讐する力を得るために魔族になるかもしれない?
魔族になってしまったら……今まで通りでいられない。
《また明日、学校で》
また明日会える日々、変わらない日々どうこうの問題じゃないだろ……!
(くそっ……)
自分の甘さをとことん痛感した。
随分呑気な事を言っていた自分を、恨んでも恨みきれない。
事態は……この復讐劇は、自分の想像以上に重たく、残酷なモノだった。
それを、察知出来なかった……。
……もし、こんなことになるなら、なずなに判断を委ねるとか、待つとかそんなこと言ってないぞ?!
そんなもんすぐ辞めろって、懇願していたに違いない。
俺は、間違っていたのだ。
菩提さんが、なずながどれだけあの黒い翼の彼を憎んでいたのか。
どれだけ復讐に囚われていたのか。
俺の想像を遥かに超えていたのだ。
今更、後悔とか反省とか遅い。
もう嫌になるぐらい、何もかもが遅すぎたのだ。