俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
助かる未来の選択肢が見つからない。
でも、このまま黙って最悪な未来を見守るなんて、絶対に嫌だ。
(俺が……)
ここで、何が出来るのか。
俺には、何が出来るのか。
ただ、繋いだその手を離さないで、失くさないように。
その為に……俺に、何が出来る?
俺に、何か出来ることはないのか?!
ーーーその時。
映像の波の中に、異変を感じた。
先程までは無かった、突如として現れた異変に気付いて、目を向ける。
(……あれは)
宙に浮かんだ映像の中の数枚が、赤く光を放っている。
この『白』の世界によく映える、鮮やかな赤い光だ。
あれらは……何だ?
無視せずにはいられず、赤い光を伴う映像の方へと引き寄せられるように赴く。
そして、映像の一枚を確認するのだった。
「えっ……これは!」
それは、今までと同じような経過の映像。
でも……今まで見た内容とは、明らかに違うのだ。
不思議に思って、別の赤い光を放つ映像を確認する。
そして、全ての映像を見終えた時、他の映像にはない、赤い光の映像の共通点を認識してしまった。
(何で、俺が…?)