俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

……この赤い光の映像には、全て、俺の姿が映し出されている。

まるで、登場人物の一員にでもなったみたいな。

俺の行動は映像によって様々だが……何故、この赤い光の映像たちだけ、俺が映し出されているのだろう。

他の映像には全く参加は無く、まるで傍観者のようだったのに。



その違い、理由は何故かを記憶を辿り、考察してみる。

だが、その時。

橘美頼が、運命の相手の存在を知り、責務を放棄して脱走すると、みるみるうちに軍は戦争に大敗していったという話を思い出した。



《まあ…美頼は、それをも予知した上で、逃げたんじゃないかって説もある》



予知した上での、行動……?

……ひょっとして。

俺が何かしらのワンアクションを取ることで、ある程度の選択肢が増えるということか?

隠しルート、みたいな。



改めて、その赤い光の映像のひとつを、見上げる。



この映像の内容は、他の映像と比べて良い結末を迎えているだろう。

でも、それは『完全』ではない。『全員助かる』とは言えない……!



(けど……)



けれども、これ以上の結果はあるのか?

まだ、隠しルート探すのか?

そんな時間、あるか?!
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