俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
よくわかってるんだな。さすがそっちの生業の人、知識が豊富だ。
しかし、そうとなれば話は早い。
「……俺、何分ぐらい寝てた?」
「あ、えと、30分ぐらい」
「そうか」
30分、実はそんなに時間は経っていなかった。夢の中だともう何時間も経過したと思っていたのに。
……まだ、間に合う。
俺の行動ひとつで、隠しルートの未来が発動する。
今から、その『行動』に移らなくてはならない。
「真凛、これからペンタグラムに行かなきゃいけないのはわかってるんだけど」
「うん」
「俺、行かなきゃいけないところがあるんだ。……一緒に来ないか?」
「へっ?!だ、だってなず姉たち探さないと!」
「今からじゃもう間に合わない。それはわかってるんだ。だから……」
「え……」
同伴要請だなんて、真凛はもちろん驚くだろう。
その理由は、もし俺が今みたいに急に意識を失った場合、誰かに連携を取ってもらうためだ。
……だなんて。意識を失うこと前提なのだ。
この隠しルートは。
躊躇するかと思っていたが、真凛は即決で「わかった!」と頷く。