俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「で、おまえらはどうしたってんだよ」
「あ、そうだ!あのねしゃちょー、大変なの!なず姉と剣軌さんが!」
「え?あいつらがどうしたって?」
事の経過の説明は真凛に任せておいて。
俺は、眠るおじさんの傍へと赴く。
(おじさん……)
眠るおじさんの顔は、前来た時と変わらず安らかだ。
このままずっと寝かせておこうとか思わせるぐらい、気持ち良さそうで。
……でも、おじさん。
本当は寝てる場合じゃないんだよ?
おじさんのことを第一に思ってる二人が……おじさんの大切にしていた二人が、大変なことになっている。
おじさんの為を思って、悪魔に魂を売ろうとしているかもしれないんだ。
おじさんは……どう思うの?
おじさんの顔を見つめていると、なずなと菩提さんの事が頭に過ぎる。
互いを思い合ったからこそ、思いがすれ違ってしまった事に、胸がとても苦しく、切なくなった。
……だからこそ、二人を止めなければならない。
助けねばならない。それが、あの二人には不本意なことであっても。
「おじさん……」
俺にしか出来ないことを今、やるんだ。