俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

しつこいぐらい私達の前に姿を現していたリグ・ヴェーダ。

けど、魔界から連れてきたお仲間が一人残らずいなくなると、急に音沙汰が無くなる。

何を企んでいるのか、隠れているのかは知らないが……まさかの万が一、あの時のように再び魔界へ戻ろうとするかもしれない。

もしそうなれば、私達は手が出せなくなる。魔界にまで追いかけることは出来ない。魔界に滞在となれば、人間の体では魔界に漂う魔力に侵されて命を落としてしまう。

それに、陰陽師総本山の規則で、陰陽師が魔界に出入りするのは御法度とされている。

なので、もし魔界に逃げられたものなら、親父はまた眠り続けたまま。ただ時間が過ぎていくのだ。



だから、何としても逃してはならない。

絶対に……追い詰める。



「……みんなに連絡したの?」



右隣で運転をしている剣軌に、確認までにその事を問う。

しかし、剣軌は即答だった。



「まさか。そうなると生け捕りだの神童だの【相殺】だの言われるでしょ。……生け捕り?そんな甘い事言ってられるか」

「……」



だよね……。やっぱりそう言うと思った。
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