俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「まあまあって何だよ。まだペンギン見せようってのか。諦め悪いな。伶士のくせに」
「まあまあ」
「…なんか、はぐらかしてねえ?」
「まあまあまあ。さ、行こう」
「のむヨ持った?」
「部屋の冷蔵庫にある」
首を傾げるなずなの両肩を抱くように手を置き、自分の部屋へとお連れする。
俺の下心なんて知りもせずに、まんまとヤツは部屋の敷居を跨いだ。
そして、例のごとく、同じ布団に入ってくっついて、30分ほど、いつものようにテレビを見る。
いつも通りだけど、意識しているからか、いつもよりギュッと抱きしめて、いつもより深く密着しながら。
だが…ヤツの叫喚が響き渡るのは、深く濃いキスという、イチャイチャのおままごとの一線を越えかけた時のことだった。
「……ま、待て!待て待て待て待て!」
「え?何?」
「な、何?何って!何で私の上に乗……手!手!」
「これから何をするかわかんねーのか」
「ま、待っ、こ、心の準備っ……」
そんな戯言を吐く口は、話の途中にも関わらず、唇で塞いでやった。
「んっ……」