俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
再び、濃厚に唇と舌を重ねて、時間たっぷりかけたキスをしながら、ふと思う。
…待て待てとか、心の準備って何だ?
反応が初々し過ぎる。純情乙女か!
唇を離した後に、なずなと目が合う。
ヤツらしかぬ弱気そうな顔が真っ赤になっていて、気持ち涙目になっているのが、意外だし、可愛いと思った。
胸が跳ねて、煽られそうになる。
……あ、こっちの押しが苦手だったんだっけ?って。
「……まさか、この後に及んで『初めてなの…』とか?」
「ばっ!…それは違うけど」
「じゃあ何だよ。心の準備?そんなこと言うヤツに出会ったの、初めてだわ。心の準備?心の準備」
「う、うるさい!伶士のくせにぃぃっ!」
「じゃあ、何」
「わ、私今激ヤセしてるし、療養中の身だし!」
「大声出るしもうだいぶ元気じゃねーか。まさか今日は出来ない日なのか?月の…」
「い、いや、違う!このスケベ!……あ、ああぁぁ」
「じゃあ何だよ。男はみんなスケベなもんだけど」
だが、この娘は。
純情そうに振る舞っておいて、とんでもないことを言う。
「わ、私!…伶士の上に乗っかって腰を振る技術、持ってないから!」