俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

目の前の状況に狼狽しかけていたが、そこでお馴染み鉄板である兄弟子の怒号が飛んできた。



「……何ボーッとしてるんだ!【相殺】だ!まだ間に合う!」

「へ……」

「完全に取り込まれるまでには時間がある!それに、今の黒炎で少なからずダメージを与えてるんだ!今ならおまえの【相殺】で仕留められる!陣を敷いて単体集中の【相殺】で確実に仕留めろ!」

「え、【相殺】?」

「何を迷ってる?!それともヘバったか?……おまえなら暴れ足りないはずだろう?!」



暴れ足りない……そりゃそうですが!随分と無茶振りだな?相変わらず!

……でも確かに、今の禁呪で『核』には少なからずダメージを与えた。

この半分しかない状態の『核』になら、今の私の力程度の【相殺】でも弾かれることがないかもしれない。

しかも、的確に仕留める単体集中の【相殺】?

親父はどんな技を使っていたっけ?思い出せな……。



(……)



だが、ご都合主義のように、必要な技の言霊と名前が頭の中に降ってくる。

私のガーディアンとなった蓮華の『相殺、禁呪、相殺?!人使い荒いわね!』とのボヤきが何となく聞こえてきた。

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