俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「さてさて、本当に悠長なコトを言ってられませんよ、御二方」
玲於奈の言葉に、私達は息を呑み、頷く。
それは、わかっている。
親父の呪いが解けた暁に待っているのは……『死』ということぐらい。
まさか、あんなガリガリのミイラのような体でこれから生命を維持し続けられるとも思えない。
今まで病床で眠る親父を見てきたから、それぐらいはわかる。
意識が戻ったとしても、親父は長く持たないだろう。
でも、目が醒めた。呪いが解けたとしても、もう二度と目を醒ますことはないと言われていたのに。
目を開けた。……それだけでも奇跡は奇跡なのだ。
その奇跡に感謝せずにはいられず、胸が感動で打ち震える。
事の事情は、伶士にあとでたっぷり追及してやる。私に超重要事項を隠し事とわ……!
「さあ、急ぎましょう。優サンがアナタ達のことを待ってイマス」