俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「うん……自分でも……よくわからないけど」
その声を耳にして、思わずパチッと目を開けてしまった。
先の会話の通り、まさかなのだから。
「……きっと、伶士が起こしてくれたんだよ……ね?」
(え、嘘……)
恐る恐る顔を上げたその先には、目を覚ましてニコッと笑うその顔がある。
すっかり痩せ細ってはいたが、お日様のように暖かく朗らかな笑みが。
いつの間にかベッドはギャッチアップされていて、体を起こしている状態。
俺はそのすぐ傍に突っ伏して寝ている状態だったようだ。
今も頭に添えられた手は温かく、俺の頭を優しく撫で続けていた。
「お、おじさん……」
「おはよう、伶士……久しぶりだね?……こんなに大きくなって」
おじさんの声だ。笑顔だ……!
思わず、自分の口を手で覆う。
今までの経過を思い返されると、たまらずに何とも言えない感情が胸に込み上げてきたのだ。
そして、感激のあまり、目頭を熱くさせられ、視界が滲んでくる。
間違いなく、おじさんが目を覚ましている。
おじさんの意識が戻っている……!