俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
これは、奇跡だ。
「おじさん……!」
果てしない『白』の世界……夢見の世界で、この選択肢が出て来た時は、目を疑った。
半信半疑ではあったが、まさか本当にこんな奇跡が起きるだなんて。
「れ、伶士くん!目が覚めましたか!」
「伶士クン、大丈夫デスカ」
そう声をかけられて病室内を見回すと、親父と真凛の他に人が増えていた。
先程学校まで来ていた人達。綾小路さんに風祭さん、玲於奈。
そして……。
「嘘ぉぉぉ!術者撃破以外で【無限の夢】から解放された案件?!夢殿の能力を目の前で……うわあぁぁ!感無量っ!」
「うるさいデスヨ、弓削センセイ。まるで遊園地に初めて来た子供デス」
おパジャマ……いや、もう小洒落た黒のスーツに更衣済みの弓削先生だ。
子供のように騒ぐ大人に、隣で玲於奈がグサっと苦言を呈する。
集合してくれたのは有難いが、みんな揃って驚愕の表情を見せていた。
望んでも諦めていたのに、奇跡が起きたこの状況に。
「伶士くん、これはどういうこと」
騒ぐおっさんはおいといて、風祭さんは冷静にこの状況を俺に問う。