俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

ふと目が合うと狼狽えそうになってしまったのは、言うまでもない。

それから美奈人は『弓削先生のところに行ってくる』とびわたんと母を連れて病室を出て行った。



ーーーそうして、また来客が来る。代わる代わると。



(まだか……?)



その後もおじさんのところには、いろんな人が訪れては言葉を掛けたり笑って談笑していたりと続いていたが。

……まだ、肝心の人達が現れていない。

なずなと、菩提さん。



遅い……遅い。

玲於奈がここを飛び出してから、だいぶ経っている。

時間が経つに連れて、俺もソワソワしてくるものだ。

おじさんの心臓の如何程を知らせる心電図のモニターも、アラームが頻繁になってきた。

心電図には詳しくないが、最期が近付いて、いつどうなるかわからないことぐらいはわかる。

だから、余計焦ってしまう。

ドアが開くたびに体を震わせては、それは待ち人ではなく『何だ……』とガッカリしてしまい、そんな事の繰り返し。



早く……早く、来い。

何をしてるんだ、なずな。



すると、また病室のドアがガラッと開いた。

今度こそは……!

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