俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

「す、優っ……?」

「嘘。マジか……!」



そこに現れたのは、またもやなずなではなかった。

しかし、肩を落としている間もないほど、衝撃の人物が現れたのである。

俺も面識あるので、違う意味でソワソワしてしまった。



「お……乱ちゃん、木嶋……」



白塗りお着物姿のママという名のパパ太夫。もとい、ニューハーフパブflowerのママ!

そして、ヤクザの若頭(ゲイの)木嶋さん?!



なずなの知り合いだから、おじさんの知り合いなんだとは思うけど。

まさか、ここにやってくるとわ……!



病室に現れた二人は、『やっ』と手を挙げて微笑むおじさんの姿を見て、驚きのあまり、コチーンと固まっていた。



「す、優が目を開けて……あんたぁぁっ!」



パパ太夫は顔を歪めながら、ベッドサイドにいた俺を押しのけておじさんの傍へと駆け寄る。

細く痩せ細った手を取り、ギュッと握っていた。



「乱ちゃん、痛いいたい……」

「優、あんたぁっ!もう、もうこうして話すことなんて出来ないって言われていたんだよぉぉ……ただ死ぬの待つだけ、心臓止まるの待つだけって、なのに、最期にあんたの声聞けるだなんてぇぇ!」
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