俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「木嶋の持ってきたエロ本なら、俺が定期的に処分してるぞ。病室に大量のエロ本、看護師たちに申し訳ないだろ」
「まーたまたそんなこと言って、シロちゃぁーん?……実は、家に持って帰ったしょ?」
「ばかこの。仕事忙し過ぎるし、四十過ぎたらエロ本読む体力もねえわ……というか、木嶋。何故毎回毎回持ってくる?」
木嶋さんの親父の名前を呼ぶ声が、ちょっと猫撫で声でゾッとした。
親父はストライクゾーンに入ってるんだろうか。だなんて。
「けど、嬉しいね……まさか、またこうして乱ちゃんと木嶋と話が出来るって、思ってもみなかったからさ……」
しかし、パパ太夫の言う通り。
今はそれどころでは、そんな状況ではないのだ。
「ホントだよ、優?昔、若かりし頃にこのすすきので出会って、お互い道は違うけど、夜の世界のし上がって行こうと場末の居酒屋で誓い合った時と、ちっとも変わりやしない。私達は」
「けどホント、どんなカラクリ……だって、おまえ、そんなゲッソリしてミイラみてえなのに話せるとか……」
「……言葉に気をつけなぁっ!空気読めぇぇ!このクソヤクザぁぁっ!」