俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「まあまあ乱ちゃん。……俺もホントびっくりしてるんだよ。もしかしたら、神様がほんの少しだけ俺にご褒美をくれたのかもしれない……みんなとお別れする時間の」
そう言って、おじさんは「ね?」と、俺の方を見て微笑みかける。
すると二人の視線も俺の方に自然と向く。
「……おや、あんた。なずなの。いや、士朗ちゃんの息子の」
「え、マジ?ボク、シロちゃんの息子だったの?道理で眉目麗しゅう……」
え。俺、ようやくここで認識される?どれだけおじさんしか見えてなかったのか。
だが、俺が何をしたかとか知る由もないだろう。この人らは。
それよりも、木嶋さんの俺を見る視線が怖い。
「乱ちゃんも、木嶋もありがとうね……なずなと剣軌の面倒見てくれて。ホント感謝してる……」
「な、な、何を言ってるんだい、優!あんたの子供たちは、アタシの子供同然だよ!今までも、これからも!……剣軌が結婚する時には、アタシは仲人になるよ?なずなが結婚する時には、アタシゃ一緒にバージンロード歩くよ!」
パパ太夫が、なずなとバージンロード……それは、和と洋とコラボ……ではなく。場違い過ぎる絵面に失笑しそうになった。