俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

だが、そこで一言物申す輩が。



「ら、乱!おまえ、なずなとバージンロードだと!……それは、俺の役目だぞ!俺は優がこうなった時からそう決めてるんだ!その役目、渡さんっ!」

「士朗ちゃん、アタシはなずなの母親代わりと言っても過言ではないよ?それに、士朗ちゃんはしゃちょーで忙しいでしょうが!エロ本読む暇もないくらいにね!」

「エロ本読む暇は必要ないが、その日一日の休みの融通が利かないほど社畜になっとらんわ!」

「まあまあ、二人とも……」

これは驚いた。今度はパパ太夫と親父が口論している。

しかも、争っているのは、なずなとバージンロードを一緒に歩く権利……。

それをこの二人が争ってるとか、意味不明、複雑なんですけど。



「しかし、あれだな。お嬢のウェディングドレス姿見れないなんて、心残りだよな」

「うん、それだけは心残りだねぇ……」

「どうにかなんねえの?おまえ、死んでも幽霊になって結婚式覗きに来るとか。陰陽師だろ?」



おいおいおいおい、木嶋さん。それ、これから死に逝く人にかける言葉ですか。

木嶋さんのデリカシーのない一言に、パパ太夫の顔がビキビキとお怒りMAXになっている……!

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