俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
だが今、急にみるみると蘇るように思い出してしまったのである。
「あ……」
「何だ伶士、どうした」
ーーーそして、とうとう。
待ちに待った人達がやって来た。
バタバタと足音が聞こえたと思ったら、バン!と勢いよく病室のドアが開く。
そして、姿を現すのだった。
「お、親父っ……!」
息をきらして最初に飛び込んできたのは、なずなだった。
無事にここへ辿り着いたことと、特にケガもないその姿を見て安堵する。
「なずな!ようやく来たかい!剣軌は?!何してたんだ!」
パパ太夫も、二人の到着を待ち侘びていたようだ。
そして、一歩遅れて菩提さんが姿を見せた。
「す、優さん……」
登場するなり、二人揃って目を見開いた驚愕の表情を見せている。
まるで、あり得ないものを見たかのような。
「なずな、剣軌……待ってたよ」
けど、そこにいるのは確かなのだ。
二人の……大切な、護りたかった人が、目を開けて言葉を発し、柔らかく微笑んでいる。
笑みを向けられた二人の顔は、途端に歪む。
「嘘だろ、親父……どうしてっ!」
「奇跡だ……」