俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「……」
後ろめたさなのか、次第に俯いていく。
ここで、菩提さんは自分のやろうとしていた、犯した間違いに気付いたのかもしれない。
顔には後悔の念が滲み出ていた。
「……でも、君を復讐の鬼とさせた原因は、俺にもあるよ……」
おじさんの一言に、ハッとして口を覆う。
言葉を詰まらせる菩提さん。体もガクガクと震えていた。
「ごめんね?……俺の為にそんなことに走らせて」
怒られると思いきや、逆に謝罪を述べられて、自分のしたことが如何に重大だったか。……心配をかけたか。
そして、殺意の思いのままに、手を掛けなくて良かったとも思っているに違いない。
「すみません……すみませんでしたっ……」
振り絞った声は掠れていて、菩提さんの目からは涙が溢れていた。
そんな彼に向けて、おじさんは微笑んだまま手を広げる。
「いいんだよ……こうして戻ってきてくれたんだから……」
「あぁっ……」
ゆっくりとおじさんの元へ近寄る菩提さんは、堪えきれなかった涙の溢れた目を手で隠していた。
その頭に、おじさんは手のひらをポンと乗せて撫でている。……さっきの俺のように。