俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「なずぽ、もうすっかり良くなったのか?!」
「おー。大丈夫大丈夫。明日から学校行くから」
「おまえ…!」
なずなの療養の本当の理由を知っている川村は、その姿、言葉にホッと安心したように顔を綻ばせていた。
チカは、ついでのように川村の後ろにくっついて、うんうんと頷いている。……こっちは胃腸炎認識だから、闘病お疲れぐらいにしか思ってないだろう。
でも、本当に川村は心配していたんだから、詫びのひとつでもすりゃいいのに。
あたかも昨日まで普通に会っていたかの様な、おつかれ!の一言で済ますな。
だなんて思いながらも、その光景を俺は遠くから微笑ましく見守っていた。
「元気そうで良かったな」
すると、俺のそばに颯太がやって来る。
颯太も俺と同じく、感動の再会の光景を目にしてなずなの回復を察したのだろう。
颯太もまた胃腸炎認識だけどね。
「試合見に来いって誘ってたのか?」
「うん。まあ、そんなとこ。明日から学校行くって言うし」
「へぇ。それに、執事さんと一緒に試合に来るなんて、もう家族ぐるみの付き合いになってんのか。伶士もやるな」
「まあ……」