俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
その様子を見ていたのか、おじさんは俺の顔を覗き込んで話しかけてくるのだった。
『伶士はみんなとかけっこしてこないの?』
『あ、うん』
『伶士ってば大人しいねー?しっかりしてるし』
『う、うん』
そう言って、おじさんは笑顔を向けながら俺の頭を撫でてくる。
何でだかドキドキとしてしまった。
ここら辺までは、何となく記憶の隅に映っている、俺とおじさんのいつものやりとり。
……だが、ここからは耳をも疑うような展開となるのだった。
『……この三人の中で誰をなずなの婿にするかといったら、やっぱ伶士かな?頼智も瞳真も我が強くて、我が強いなずなとはぶつかりそうだし。伶士ならじゃじゃ馬のなずなをしっかりと受け止めてくれそう』
『……』
『……まあ?伶士も実はじゃじゃ馬好きでしょ?だって、うちの可愛いなずなを選んでカノジョにしてくれたんだもん』
『……』
……あれ?
あれあれ?え?え?
こんな話、してたのかって……いや、違和感の理由はそんなんじゃない。