俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
こんなちびっこのかの昔の時代に、カノジョだとか何とかって……内容、おかしくない?
だって、この時のなずなへの認識は『リラ』で、記憶の隅に何となく残ってるかどうかの存在だったはずだよ?なのに……。
首を傾げて戸惑う俺に、おじさんはニンマリと笑う。
……その時、おじさんの背後から眩しい後光がカッと差し込んできて、目を伏せてしまった。
『まさか、本当に二人が恋仲になるとは夢にも思わなかったけどね?あははっ』
おじさんの笑い声と共に、視界を奪っていた光が落ち着いていく。
(……えっ。え?!)
恐る恐る目を開けると……そこは、果てしのなく続く、『白』の世界。
何もない、無機質の世界。
俺の『夢』の世界だった。
な、何で急にここへ?!
突然の展開にビックリして、辺りをキョロキョロと見回してしまう。
「へぇー。ここが伶士の『夢』の世界。夢見をする聖域なんだー」
「わっ!」
背後から声がした。
聞き覚えのある声に驚いて、振り向こうとしたその時。
振り向く間もなく、後ろからにゅっと顔が出て来る。
「実に貴重な経験だよねー」
「お、おじさん?!」