俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
そんなこんなで、『夢』の世界で亡くなったはずのおじさんとお話することになってしまった。
でも、おもいっきり戸惑う状況のはずなのに、不思議とすんなり対話が進んでいた。まるで昨日まで普通に会っていたかのように。
昔話や、今まで起こった出来事の話から、ちょっとした悩み相談……【夢殿】についても、何でも話してしまう。
おじさんは……俺の親父に【夢殿】が継承されなかった時点で、ひょっとしたらこれから結婚して生まれる子供に継承されるのではという懸念はしていたそうだ。
そして、俺が生まれた時、その顔を見て、もしやと思うことはあったらしい。
おじさんは、俺が【夢殿】かもしれないと推測はしていたのだ。
「……俺が、もっと早くこの力に気づいていたら」
「ん?」
「もっと早く、俺の【夢殿】の能力が覚醒していたら……おじさんは助かったのかもしれないのに」
心の奥底で気付いたことを、ふと口にしてしまう。
おじさんは、この眠りの呪いに長く晒されたせいで、身体を弱らせてしまった。だから、目が覚めても生きることが出来なかったんだ。