俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
すると、おじさんはここ一番の大爆笑をする。
……え?え?何で?
ひょっとして、またいつの間にかイジられてる?!……何笑ってんの。
ったく、おじさんには敵わないな。
「伶士はなかなか鋭いねー」
「……え?何?」
「いや、何でもない。……そう。そういうことにしとこう」
「え?」
「俺はいつまでも、みんなのことを見守ってるよ?」
そして、再び俺にその右手を差し出す。
「……伶士。この世の中は、幸せで溢れている。ありあまる程に、ね?」
「……うん」
「それを感じ取ることが出来るかどうかは、自分次第。実はこの世界、人生夢だらけなのだ」
おじさんの笑顔を真っ直ぐに見据えて、深く頷く。
……実はこの世界。幸せで溢れているはずなんだ。
ホント、自分のすぐ傍に。
それに気付けるかどうかも、自分次第。
自分次第で……ただひとつの思考、行動で何とでもなる、この世界。
幸せになれるかは、自分の手腕にかかっているんだ。
これは、俺がここ最近で実感したこと。
「……おじさん。俺、幸せになるよ」