俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

神様の世界の神様である豹牙が、この人間の世界に滞在していたことも今初めて聞いて驚いたのだが。

もう帰るとは。

……目的?



すると、俺の心の疑問を察知したのか、ぽめが「わんわんわん!」と堰切って吠える。




あるじさまにとって、くろいつばさのまぞくはとくべつなんだ!

だから、あるじさまはくろいつばさのまりょくがあくようされるのが、がまんならなかったんだ!




……黒い翼の魔族が特別な存在?

だって、魔族って敵対している存在じゃ。

いや、でも。菩提さんだって魔族に取り入ってあのグロい血液を手に入れていたし、捉え方によっては友好な存在にもなるのか?



ふと生じた疑問を頭に巡らせていると、ぽめはまた「わんわん!」と吠える。




くろいつばさのまぞくには、あるじさまのたいせつなひとがいるんだ。

まぞくもわるいやつばかりじゃないんだぜ?



魔族に豹牙の大切な人がいる?

……うーん。やはりそうか。

破壊衝動、支配欲を持って他者に危害を加える連中が大半だから、否応なく敵対する存在になってしまうというわけか。

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