俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「査問委員会……」
思わず呟いてしまうと、風祭さんが頷いていた。
菩提さんのしたことは、総本山の規則に反したことになる。
その罰として審判が、裁きが下されるのだろう。
「現場で立ち会っていたなずなも査問されることになった」
「査問委員会中は外部との連絡は禁止なので、なずなサンは伶士クンにLINE出来なかったのデスヨ。心配しないで下さいネ」
「……」
玲於奈め。俺の心中をわかってたかのような一言をサラリと。
「……とは言っても、今回の査問委員会はちょっと様子が違うみたいだ。本当にごく上の者のみの少人数で開かれるみたいです。それに……御館様のあの口振りだと、そうそう重い罰を下す感じではないのかと」
「え?どういうこと?」
「恐らく……条件付きで、量刑を軽くするのでは」
「んー……わかりづらいな、悠介」
「俺の予想だと、魔界とのパイプを持った菩提くんを逆に利用するのでは、と思いました。あの御館様の考えそうなことです」
「ほう、魔族と手を取るってこと?斬新な考えだねぇ?さすが、50年以上に渡りあの総本山の頂上に君臨してるだけあるよ」