俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
話の内容が込み入ったもので、何が何だかわからないが。
取り敢えず、菩提さんとなずなが陰陽師を辞めるまでには至らないのだと捉え、安心する。
だが、風祭さんの話では。
その査問委員会の審判が終わっても、なずならにはやる事が満載だという。
次に待ち受けているのは、音宮一族新当主のお披露目。
あんなカタチで簡易的に継承の儀が行われてしまったが、ちゃんとしたマニュアルに乗っ取った儀式を改めて、関係者の面前でお披露目をするそうだ。
挨拶回りや宴も開催しなくてはならないようで、なずならは多忙になるらしい。
しばらくは総本山に滞在するだろうとの事だった。
……けど、新当主お披露目会を済ませても、それで終わりではないらしい。
むしろ、ここからが俺らにとっては重大なのではと思う。
そんな事項だった。
「査問委員会、新当主披露の儀が終わったら……二人はフィリピンへ向かうようです」
「へ……?」
予想だにしなかった事に、一瞬頭が真っ白になる。
「……え?なずながフィリピンに?!」
「ひょっとして、メアリですか?」
「はい」