俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
悶々と考えていたら、二時間なんてあっという間だ。
いつの間にか飛行機は着陸体勢に入っていて、あっという間に大阪に到着してしまった。
機体の外に出ると、ムワッとした空気が肌に張り付く。内地は気温も湿度も高い。
「伶士さま、こちらです。どうぞ」
関空なんて数えるほどしか来たことないので、ルートがよくわからない。母さんの実家に行く時は伊丹を使うし。
なので、忠晴に案内されるまま前に進む。
そこら辺にいる利用客がやたらとこっちに注目してるのは無理もない。
なんか知らんが、うちのSPも着いてきたようで、黒スーツ軍団が俺と並行して歩いている。
これじゃあ、海外の芸能人がお越しになったみたいになったじゃねえか。
何故、来てしまった?
空港内を歩くこと数分。
保安検査場前のチェックインカウンターの傍に。
ヤツはいた。
「ま、マジか……」
忠晴と黒スーツのお供を連れて現れた俺を見て、ヤツはぽかんと口を開けている。
まるで、信じられないものを見たかのように。
そして、開いた口が塞がってない。
無理もないか。