俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「良い結果でも悪い結果でも、どっちに転がろうが、俺にとっては、なずなはなずななんだから」
「……うん」
「どっちになろうと、俺は全部受け止める。だから、胸張って母さんに会ってこい」
「うん……」
思いの程を、伝えたいことを吐き出すと、なずなを抱き締めていた両腕に、今一度力が入る。
胸の中に身を預けてくれる温度を感じては、想いが満たされるほどに零しそうだ。
そんな俺たちを遠くから見守っている、菩提さんや忠晴のニヤニヤとした冷やかしの視線が痛いけど。
今度こそ、大丈夫。
おまえの中には、ちゃんと俺がいることがわかったから。
それが証明されたその自信さえあれば、どこまでも行ける。待てる。信じられる。
……そんな気がした。
例え、遠く離れていても、空はひとつしかない。
そんな同じ空の下にいるんだ、俺らは。
……それから俺たちは、搭乗ギリギリの時間まで一緒にいた。
肩を寄せて、話をして。離れていたほんの数週間の空白を埋めるかのように。
その間、ずっと手を繋いだままでいた。
それはまるで、互いの絆の深さを表しているかのように。