俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

俺の登場が逆に収拾つかなくなってしまったのか、更に天国じゃなくても楽園じゃなくてもお構いなしになってしまった。

唖然とするしかない。



もう、いいや。後で糸田先生に怒られるしかない……。



そんなことを思って肩を落としてその場を離れようとした。

その時だった。



「……yun? Ano ang ingay ng mga tita?(あれ?メイドのおばちゃんたち、何騒いでんの?)」



風になりたがっている大騒ぎなおばちゃんらの後ろから、英語とは違う聞き慣れない言語を話す声がした。

それが通じたのか、おばちゃんらは一瞬ピタッと静かになる。



(はっ……)



その声に、俺だって……一瞬だけ時間が停まる。

現れたその姿を目にすると、グッと息だって詰まった。混惑なのか、感動か。



だって、まさか。

まさか、フィリピンおばちゃんたちとの戦いの最中に突然現れるなんて、思いもしないだろう。

……ヤツが。



ようやく声が出そうになったと思ったら、おばちゃんらが一斉に「Ohーーーー!!」と、雄叫びをあげた。

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