俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

「えー!なんすかその扱い!俺だって頑張りますよーぅ」

「ったく、今日のプレイで伶士から花マル貰えたのかぁ?……って、伶士は?!どこ?」

「あれ?」

「橘パイセン?」



みんながそうダベってまったりしていた頃。

俺は……試合終了と共に、着替えもせずユニフォームのまま、夢中で駆け出していた。

ようやく帰ってきた、大切なヤツの下へと。



応援席から退却してくる人の流れに逆らって進む。あちこち周りを見回して、ヤツの姿を探しながら。

どこだ?……どこ?



おまえがどこにいようが、探し出してみせる自信は、ある。



「……伶士」



人の話し声がザワザワと飛び交う中でも、その声は絶対に聞き逃さない。

声の方へバッと振り返ると、そこには……いたのだ。




「おつかれ、伶士」




少し離れたところで、腕を組んで立っている。

いつもの不敵な笑みを浮かべてこっちを見ている、ヤツが。



「なっ、なずな……!」

「ぷっ。驚いた?」

「驚いたに決まってんだろ!突然帰ってくるなんて!っていうか、帰ってくるならひとこと言えよ!」



すると、フッフッ……と、ヤツは肩を揺らして笑う。
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