俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「へえ…」
「人の霊力の波動や流れを見ることも出来るんですが……今までぐにゃぐにゃだった伶士くんの霊力の波動の流れが、この間から突然シャキーンと整ったなぁ、まさかなぁ、なんて思ってまして…まあ、僕みたいに霊力波動に特化した人には分かると思いますが…」
「……」
そんな、霊力の波動とやらでバレちゃうもんなの?
そこまで気が回らないよ、迂闊だった…!
まさかのぽめが言いふらしたのかと思った…!
もう、何も言えねえ。
ショックでカチーンと固まったまま、微動だに出来ずにいると、綾小路さんが「ま、まあまあ落ち着いて下さい」と宥めてくる。
「その様子を見ると、【夢殿】覚醒を隠そうとしていたんですか?」
「は、は、はぁ…だ、だ、だって」
「あ、あぁ。ひょっとして陰陽師らが大騒ぎするということですか?…確かに、陰陽師ら総本山の方針は【夢殿】覚醒を阻止というものですが……ここにいるメンバーは陰陽師総本山はおろか、どこにも属してない素人術者しかいませんよ?」
「え?」